フィギュアスケートで冬季オリンピックのメダルを獲得したのは、個人、団体合わせて計13人。当時の記事(一部は読みやすく再編)や演技写真で感動を振り返ります。今回は団体編です。団体は2014年ソチ冬季オリンピックで始まり、日本は北京冬季オリンピックで銀メダルを獲得しました。(敬称略)
最終結果 日本 銀メダル 63点
※カミラ・ワリエワ(ロシア)がドーピング違反で失格となり、ワリエワの順位点を無効として確定した順位
男子ショートプログラム 9点
男子フリー 10点
女子ショートプログラム 9点
女子フリー 9点
ペア・ショートプログラム 7点
ペア・フリー 9点
アイスダンス・リズムダンス 4点
アイスダンス・フリー 6点
2022年 北京冬季オリンピック 団体
アイスダンス 小松原美里・小松原尊組
リズムダンス 7位(66.54 点)
ペア 三浦璃来・木原龍一組
ショートプログラム 4位(74.45 点)
男子 宇野昌磨
ショートプログラム 2位(105.46 点)
北京冬季オリンピック第1日(4日)フィギュアスケートの団体が始まり、初の表彰台を狙う日本は男子ショートプログラム(SP)で宇野昌磨(トヨタ自動車)が2位となり、アイスダンス・リズムダンスの小松原美里、小松原尊組(倉敷FSC)、ペアSPの三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)が演技を終えて4位につけた。6日の女子SPを含めた順位点の合計で上位5チームが後半のフリーに進む。
女子 樋口新葉
ショートプログラム 2位(74.73 点)
フィギュアスケート団体の日本は女子ショートプログラムで樋口新葉(明大)が2位に入り、4種目を終えた順位点合計で3位となり、上位5チームによるフリー進出を決めた。
6日のフィギュアスケート団体の男子フリーに出場する選手が発表され、3位の日本は鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)を起用した。
男子 鍵山優真
フリー 1位(208.94 点)
フィギュアスケート団体の日本は男子フリーで鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)が1位となり、5種目を終えた順位点合計で3位につけた。
7日のフィギュアスケート団体で最終種目の女子フリーに出場する選手が6日に発表され、3位につけている日本は昨年12月の全日本選手権覇者の坂本花織(シスメックス)をエントリーした。初の表彰台を狙う。
首位のROCは6日のショートプログラム(SP)で1位となったカミラ・ワリエワ、2位で追う米国はSPで5位だったカレン・チェンを再び起用した。
ペア 三浦璃来・木原龍一組
フリー 2位(139.60 点)
北京冬季オリンピック第4日の7日、フィギュアスケート団体のペア・フリーで三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)が2位となり、日本は2種目を残して順位点合計48点で3位以上が確定し、初のメダル獲得を決めた。
アイスダンス 小松原美里・小松原尊組
フリー 5位(98.66 点)
フィギュアスケート団体のアイスダンス・フリーで小松原美里、小松原尊組(倉敷FSC)が5位となり、初のメダルが確定している日本は1種目を残して3位となった。
女子 坂本花織
フリー 2位(148.66 点)
北京冬季オリンピック第4日の7日、フィギュアスケート団体のフリーが行われ、日本はこの種目で初の表彰台となる銅メダルを獲得した。団体が正式種目となった過去2大会はいずれも5位だった。今大会、日本選手団3個目のメダル。
日本は、最初の種目ペアで三浦璃来(20)、木原龍一(29)組=木下グループ=が2位と健闘し、3位以上が確定した。アイスダンスの小松原美里(29)、小松原尊(30)組=倉敷FSC=は5位、女子の坂本花織(21)=シスメックス=は2位だった。ロシア・オリンピック委員会(ROC)が優勝、米国が2位。
日本は4日の男子ショートプログラム(SP)で宇野昌磨(24)=トヨタ自動車=が2位。6日は女子SPの樋口新葉(21)=明大=が2位、男子フリーで18歳の鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)が1位と強力な布陣が実力を発揮。課題とされたペアの好演技が光った。
団体のメダル授与式中止 ロシアにドーピング報道も
北京冬季オリンピックで8日夜に開催予定だったフィギュアスケート団体のメダル授与式が「法的な問題」を理由に急きょ中止されていたことが9日、分かった。国際オリンピック委員会(IOC)のアダムス広報部長は定例会見で「法的な協議が国際スケート連盟と必要になった。新たに出てきた問題であり、明確になった時点で情報提供する」と述べた。
英紙ガーディアンは金メダルだったロシア・オリンピック委員会(ROC)に、ドーピング検査で競技力向上の効果がない物質で陽性反応を示した選手がいたと報じた。ロイター通信によると、個人種目でも金メダルが有望な女子の15歳、カミラ・ワリエワら複数選手が9日の練習を欠席した。
7日まで実施されたフィギュア団体で日本は初の表彰台となる銅メダルを獲得。日本オリンピック委員会(JOC)によると、全8選手が8日のメダル授与式に出席予定だったが、具体的な理由の説明もなく直前で取りやめとなった。新たな日程も決まっていない。
団体日本「銀」に繰り上げ 北京オリンピック、ロは3位 薬物違反のワリエワ失格
国際スケート連盟(ISU)は30日、2022年北京冬季オリンピックのフィギュアスケート団体で3位だった日本が、カミラ・ワリエワ(17)=ロシア=のドーピング違反による失格を受けて銀メダルに繰り上がると発表した。ワリエワがメンバーだった1位のロシア・オリンピック委員会(ROC)は失格とならず、銅メダルを獲得する。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は29日、ワリエワに21年12月25日から4年間の資格停止と同日以降に出場した大会の失格処分を科した。
ISUはワリエワが演技していずれも1位だったショートプログラム(SP)とフリーの順位点(10点)を無効とし、4種目合計65点で2位だった米国が金メダルに繰り上がった。63点の日本が2位で、74から54に減点されたROCが3位。53点のカナダは4位のままとなった。
国際オリンピック委員会(IOC)は先延ばししていた団体のメダル授与式実施に向けて、日本オリンピック委員会(JOC)など関係団体と調整する方針を明らかにした。
個人種目で4位だったワリエワは失格し、樋口新葉(ノエビア)が4位、河辺愛菜(中京大)は22位に順位が上がる。
21年12月に出場した国内大会での違反が、北京五輪の期間中に判明。当時15歳だったワリエワは禁止物質の意図的な摂取を否定し、祖父が常用する薬が混入した可能性を主張した。CASは世界反ドーピング機関(WADA)規定で16歳未満は「要保護者」に当たるとして個人種目出場を容認したが、今回は「大人の競技者と異なる扱いをする根拠はない」とした。
一連の問題を調査したロシア反ドーピング機関(RUSADA)が昨年「過失はない」と判断し、不服としたWADAがCASに提訴していた。(2024年01月30日)
鍵山、坂本らにメダル授与 北京オリンピック団体
2022年北京冬季オリンピック団体で繰り上がったメダルの授与式が7日、エッフェル塔を望むトロカデロ庭園の「チャンピオンズ・パーク」で行われた。銀メダルを受け取った日本の男子、鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は「ようやく僕たちの北京オリンピックが終わったというすっきりした気持ち」と感慨に浸った。
大勢の観衆から祝福され、女子の坂本花織(シスメックス)は「2年半この日を待ちわびていた。お客さんの熱量がすごかった」と興奮気味に話した。樋口新葉(ノエビア)、ペアの三浦璃来と木原龍一(ともに木下グループ)、アイスダンスの小松原尊と引退した妻の美里さんも出席。全員が手の指にこの日欠席した宇野昌磨さんの名前を書き込んで笑顔でメダルを授与された。
男子シングルとの2冠になった米国のネーサン・チェンは「チームとしてこの瞬間を祝うことを望んでいた。本当に素晴らしい」と喜んだ。
カミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング違反に伴う混乱で2年半実施が見送られていた。7月25日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)が金メダル授与を求めたロシア側の訴えを棄却し、3位に変更した国際スケート連盟(ISU)の決定を認め、米国の1位と日本の2位への繰り上げが確定。国際オリンピック委員会(IOC)は日米のメダリストを夏季五輪開催中のパリに招待した。(2024年08月07日)
宇野さん、団体メダル喜ぶ フィギュア北京五輪で授与
2022年北京冬季オリンピック団体で2位に繰り上がった日本代表の宇野昌磨さんが10日、東京都内で日本オリンピック委員会(JOC)からメダルを受け取り「オリンピックという貴重な舞台での結果を大切にしてくださり、すごくうれしい。みんなが一丸となって得た銀メダルだと思う」と喜びを語った。
カミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング問題で表彰式は2年半近く見送られ、8月のパリでの式典にも出席できなかった。5月に現役引退を表明し、プロに転向。パリオリンピックでは日本が金メダルに輝いた体操男子団体総合が印象的だったとし「(フィギュアも)団体にもう少しフォーカスが当たればいい。自分が積み上げてきたスケート人生を振り返ると誇らしい」と感慨をにじませた。(2024年09月10日)
宇野さんら8人が初集合
2022年北京冬季オリンピックの団体銀メダルメンバー8人が当時の衣装でエキシビションに登場した。カミラ・ワリエワ(ロシア)のドーピング問題で順位の確定が遅れ、今夏のパリでの授与式は宇野昌磨さんが欠席。3位から繰り上がって初めて全員がそろってファンに報告した。手をつないでの歓喜のジャンプやメダルを披露しての周回に、大きな拍手が送られた。
宇野さんは「チーム一丸となって得た結果。これからもそれぞれが精進していくと思います」と柔らかな笑みを見せた。(2024年11月10日)












