【サイニチHD杯】中井亜美「まだシンデレラになれていない」 シニア本格デビューの来季もフリー継続 五輪が「憧れから目標に」、4Tも練習

世界ジュニア選手権女子SPの演技を終え、歓声に応える中井亜美=デブレツェン(共同)

 フリーのみで争うサイニチホールディングス杯 第10回彩の国Springフィギュアスケート競技会は5日、埼玉県上尾市の埼玉アイスアリーナで行われ、女子は来年のミラノ・コルティナ冬季五輪出場を目指す17歳の中井亜美(TOKIOインカラミ)が104・78点で3位に入った。

 中井の主なコメントは次の通り。

 ―シニアの大会ではデビュー戦。
 「今まで全日本選手権とかでしかやったことがなかったので、すごく変な緊張感があって、すごく自分の気持ちがうまく自分でも理解できていなくて。アップの時だったり、結構やるぞっていう気持ちが強すぎて、きっとコントロールできないまま、ああいう形になってしまったのかなっていうふうに思っています」

 ―トリプルアクセルに最初から挑んでいった。練習からの感触は。
 「世界ジュニア選手権が終わってから練習は全然悪くなくて。トリプルアクセルも毎日跳べていて、コンビネーションジャンプも跳べていて、何も問題なく練習を積んできたって感じなんですけど、やっぱりシニアのデビュー戦っていうので緊張したのと、やっぱり気持ちのコントロールができていなかったかなっていうふうに思っています」

 ―フリーはシンデレラを継続ということで、シニア用に30秒伸びたこともあって変化はどうですか。
 「ジュニアの時はジャンプ7個とコレオだったんですけど、シニアに上がってからステップだったりコレオだったり、結構体力が今足りてないので、そこも失敗の原因かなっていうふうに思うんですけど、これは初戦だったので、どんどん体力もついてくると思うし、この結果を悪く捉えずにいい方向に捉えたい」

 ―ショートプログラムは変える。
 「変えます」

 ―振付師は。
 「デービット・ウイルソンさん。フリーと同じ」

 ―曲名はもう少し伏せておく。
 「はい(笑)」

 ―いつつくった。
 「世界ジュニアが終わってすぐ、1週間後ぐらいにカナダに行ったので、3月にすぐつくりました」

世界ジュニア選手権女子フリーで演技する中井亜美=デブレツェン(共同)

 ―フリーを継続する理由は。
 「中庭(健介)先生と話していて、やっぱり最後の世界ジュニアの時に、どうしてもいい演技で終われなかったっていうのがすごく悔しかった部分でもあるし、来シーズンにつなげるにはいい結果だったのかなっていうふうに思って。やっぱり先生は『シンデレラ』にはまだなりきれていないからみたいなふうに言われたので、また頑張ろうかなっていうふうに思いました」
 ―ジャンプの構成はSPでトリプルアクセル1本、フリーで2本を固めていく。
 「そうですね。ショートはまだ練習を積めていないんですけど、最初はトリプルアクセルを跳ぶ予定ではいるので、ちゃんとシーズン大事な試合からちゃんと跳べるようにしたいです」

 ―4回転の練習は。
 「練習はしているんですけど、結構惜しいとこまで来ていて。まだ入れるかどうかは未定なんですけども、着氷できるんだったら入れたいなとは思っています」

 ―どの種類。
 「今はトーループをやっています」

 ―惜しいっていうのはどの段階。
 「浮きが前よりも出てきていて、もうちょっと回ればもう着氷までいけそうなぐらい感じです」

 ―いよいよオリンピックシーズンでシニアデビュー。
 「4月の時にJOCのチームビルディングに参加させていただいて、その時に自分と比べ物にならないぐらいすごい選手の方と一緒に交流して、そっからだいぶ気持ちが変わってきて、前までは結構夢みたいな感じで、行けたらいいなぐらいだった気持ちが、結構いろんなお話を聞いて、いろんな人と触れ合って、自分も行きたいとか、そういう憧れがちゃんと目標になったかなっていうふうには思っています」

 ―女子は競争が激しそう。
 「結構バチバチになると思うんですけど、あんまり気を張り詰めないで、どんな時も楽しんで試合するのが自分に合ってるかなっていうふうに思うので、もっともっと楽しんでやれたらいいなっていうふうに思います」

 ―チームビルディングの中で印象深かった話は。
 「ブレイキンのシゲキックス(半井重幸)選手が来てくださって、話を聞いてる時にすごいいいなとか、いろんな現地でのお話だったりもたくさん聞けたので、それはすごいいい経験っていうか、いいお話を聞けたなって思いました」