フィギュアスケートの基礎点を構成する要素には、「ジャンプ」や「スピン」の他に「ステップシークエンス」があります。「ターン」と「ステップ」で構成されるステップシークエンスは、さまざまなターンやステップを組み合わせながらスケートリンク全体を使って滑る演技要素です。自由度が高いからこそ、選手のスケーティング技術や表現力、音楽性が総合的に試されます。
ステップシークエンスのレベルは全部で5段階あり、「B(ベーシック)」「1」「2」「3」「4」と上がっていきます。レベルが上がると、それに応じて基礎点も高くなります。レベル4を獲得するには、11種類以上の難しいターン、ステップを両方向でバランスよく使い、上半身を含めた体の動きも全体で明確に見せ、さらに高度なターンのコンビネーションも入れる必要があります。リンクの氷面全体をカバーすることも重要です。
ステップシークエンスでは、基礎点だけでなく、GOE(出来栄え点、Grade of Execution)での評価も重要です。出来栄えが良ければ+5までの加点がつき、逆に不十分だと−5までの減点もあります。
ここでは主な「ターン」と「ステップ」について解説していきます。
「ターン」とは、スケート靴の内側の刃(インサイドエッジ)と外側の刃(アウトサイドエッジ)を使いながら片足だけで方向転換を行う動作です。ツイズル、スリーターン、ブラケット、ループ、カウンター、ロッカーの6種類が競技会で認められています。
ツイズル
連続で回転しながら前進または後進する動きです。
左足のアウトサイドエッジで前進する場合は下の図のようになります。インサイドエッジで前進する場合は逆回りの円になります。
スリーターン
数字の「3」の形を氷上に描くように滑る動きです。円を描く途中で体の向きを前から後ろに変え、エッジの変更も行う最も基本的なターンです。
ブラケット
括弧(ブラケット)の「{ }」を氷上に描くように滑る動きです。スリーターンとは異なり、進行しているカーブの外側へ向きを変えることが特徴です。
ループ
大きな円を描いている途中で、その円の内側に小さな円を描いて進む動作です。エッジの変更はありません。
カウンター
滑ってきたカーブと逆の方向に回転して体の向きを前から後ろ、あるいはその逆に変えます。ターンの前後でエッジの変更はないため、軌跡はS字のようになります。
ロッカー
滑ってきたカーブと同じ方向に回転して体の向きを前から後ろ、あるいはその逆に変えます。ターンの前後でエッジの変更はないため、軌跡はS字のようになります。
「ステップ」とは左右の足を組み替えながら前後に進んだり方向転換を行ったりする動作です。競技会ではトーステップ、チェンジエッジ、シャッセ、モホーク、チョクトー、クロスロールの6種類が認められます。
トーステップ
スケート靴のブレードのつま先(トー)を突くステップです。バレエのトーシューズのようにつま先を突く動作になります。
チェンジエッジ
左右どちらかの足で滑る際、エッジを内側から外側、またはその逆に変更しながら進む動作です。
シャッセ
滑ってきたカーブと同じ方向へ足を踏み替えながら進む動作です。下の図の場合では、左足のインサイドエッジで前進するところから始めたので、右足のアウトサイドエッジに足を踏み替えます。
モホーク
左右の足を踏み替える際に、同じエッジを使って前後に方向転換をしながら進みます。左足のインサイドエッジで前進するところから始めた場合は、右足のインサイドエッジに足を踏み替えます。この際、体の向きは前向きから後ろ向きに変わります。
チョクトー
左右の足を踏み替える際に、異なるエッジを使って前後に方向転換をしながら進みます。左足のインサイドエッジで前進するところから始めた場合は、右足のアウトサイドエッジに足を踏み替えます。この際、体の向きは前向きから後ろ向きに変わります。
クロスロール
進行方向に次の足をクロスさせながら出し、反対のカーブに乗るステップがクロスロールです。下の図はアウトサイドエッジからアウトサイドエッジに踏み替えて前進するクロスロールです。





