フィギュアスケートの団体戦には、世界国別対抗戦とオリンピック団体があり、出場国数などに違いがあります。どんなルールで競い合い、日本はどんな成績を収めているのでしょうか。大会結果を振り返りながら解説します。
世界国別対抗戦は2009年にスタート
国際スケート連盟(ISU)が主催する初の団体戦は、2009年に始まった世界国別対抗戦です。2年ごとに日本で開催されています。世界選手権やグランプリ・シリーズの結果による世界ランキング上位6カ国・地域が出場し、男女各2人、ペアとアイスダンス各1組が演技します。各種目とも1位の選手(組)に12点、2位に11点と、順位が下がるごとに1ずつ少ないポイントが与えられ、その合計で団体順位を争います。
日本は2012年、2017年の優勝を含めて全9大会でメダルを獲得し、2025年では2位でした。
国ごとに選手やコーチが待機する応援ブースが設けられ、名産品や国旗など国柄を表すような装飾も選手たちが施します。鳴り物やかぶり物などの応援グッズも持ち込まれ、他の競技会とは異なるにぎやかなムードで得点発表を待つのも団体戦ならではの特徴です。
オリンピックの団体は2014年のソチ大会から
オリンピックでは、団体は2014年ソチ冬季オリンピックから採用されました。個人種目が始まる前に計3日間で行われます。世界選手権やグランプリ・シリーズの結果で出場国・地域が決まる方式は、世界国別対抗戦と同じですが、10チームが出場します。
チームは男女、ペア、アイスダンスの選手で構成。男女のショートプログラム(SP)、フリーは各1人が滑り、2種目までフリーでは異なる選手が演技できます。起用する選手については各チームに非公表とすることが通達され、種目ごとに実施前日に発表されます。
男子SPなどの種目ごとに1位10点、2位9点…の順位点が与えられます。SP、リズムダンス(RD)による上位5チームがフリーに進み、SPとRD、フリーの順位点合計でメダルが争われます。個人種目に出場する選手から団体にエントリーし、個人の出場枠を獲得できなかった種目だけ団体要員の選手を立てることができます。
日本はソチ大会から参加していますが、2022年の北京大会で団体で初となる銀メダルを獲得しました。
国別に応援ブースがあるのは、世界国別対抗戦と同じですが、装飾は控えめです。









