はじめてのフィギュアスケート

2025.12.19

フィギュアスケートの団体戦って? オリンピックと世界国別対抗戦の違いを解説

 北京冬季オリンピックのフィギュアスケート団体で初の銀メダルを獲得した日本チーム。左上から時計回りに男子SPの宇野昌磨、ペアの三浦璃来、木原龍一組、女子フリーの坂本花織、女子SPの樋口新葉、アイスダンスの小松原美里、小松原尊組、男子フリーの鍵山優真=2022年2月、北京(共同)

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 フィギュアスケートの団体戦には、世界国別対抗戦とオリンピック団体があり、出場国数などに違いがあります。どんなルールで競い合い、日本はどんな成績を収めているのでしょうか。大会結果を振り返りながら解説します。

世界国別対抗戦は2009年にスタート

 国際スケート連盟(ISU)が主催する初の団体戦は、2009年に始まった世界国別対抗戦です。2年ごとに日本で開催されています。世界選手権やグランプリ・シリーズの結果による世界ランキング上位6カ国・地域が出場し、男女各2人、ペアとアイスダンス各1組が演技します。各種目とも1位の選手(組)に12点、2位に11点と、順位が下がるごとに1ずつ少ないポイントが与えられ、その合計で団体順位を争います。

 日本は2012年、2017年の優勝を含めて全9大会でメダルを獲得し、2025年では2位でした。

 国ごとに選手やコーチが待機する応援ブースが設けられ、名産品や国旗など国柄を表すような装飾も選手たちが施します。鳴り物やかぶり物などの応援グッズも持ち込まれ、他の競技会とは異なるにぎやかなムードで得点発表を待つのも団体戦ならではの特徴です。

2025年世界国別対抗戦日本チームの応援ブース=2025年4月、東京体育館
2025年世界国別対抗戦フランスチームの応援ブース=2025年4月、東京体育館

2025年世界国別対抗戦の表彰式、(左から)2位日本、1位アメリカ、3位イタリアの選手たち=東京体育館

2023年の表彰式、(左から)2位の韓国、1位の米国、3位の日本の選手たち=東京体育館

2021年に順位点合計で3位となり、表彰式でメダルを手にする日本チーム=丸善インテックアリーナ大阪

2019年、順位点合計で2位となり、表彰台でメダルを手に笑顔の日本チーム=マリンメッセ福岡

2017年、日本が3大会ぶり2度目の優勝を果たし、表彰式で笑顔を日本チーム=東京・国立代々木競技場

2015年、2大会連続の3位となり、表彰台でメダルを手に笑顔の日本チーム=国立代々木競技場


オリンピックの団体は2014年のソチ大会から

 オリンピックでは、団体は2014年ソチ冬季オリンピックから採用されました。個人種目が始まる前に計3日間で行われます。世界選手権やグランプリ・シリーズの結果で出場国・地域が決まる方式は、世界国別対抗戦と同じですが、10チームが出場します。

 チームは男女、ペア、アイスダンスの選手で構成。男女のショートプログラム(SP)、フリーは各1人が滑り、2種目までフリーでは異なる選手が演技できます。起用する選手については各チームに非公表とすることが通達され、種目ごとに実施前日に発表されます。

 男子SPなどの種目ごとに1位10点、2位9点…の順位点が与えられます。SP、リズムダンス(RD)による上位5チームがフリーに進み、SPとRD、フリーの順位点合計でメダルが争われます。個人種目に出場する選手から団体にエントリーし、個人の出場枠を獲得できなかった種目だけ団体要員の選手を立てることができます。

 日本はソチ大会から参加していますが、2022年の北京大会で団体で初となる銀メダルを獲得しました。

 国別に応援ブースがあるのは、世界国別対抗戦と同じですが、装飾は控えめです。

北京冬季オリンピックのフィギュアスケート団体で初のメダルを獲得した日本チーム。(上段左から)ペア・フリーの三浦璃来、木原龍一組、女子フリーの坂本花織、同SPの樋口新葉、アイスダンスRDの小松原美里、小松原尊組。(下段左から)ペアSPの三浦、木原組、男子フリーの鍵山優真、同SPの宇野昌磨、アイスダンス・フリーの小松原組の演技=2022年2月、北京(共同)
団体女子フリーの演技を終えた坂本花織(手前)に手を振る(左上から時計回りに)小松原美里、宇野昌磨、三浦璃来、樋口新葉、木原龍一、小松原尊、鍵山優真ら日本チーム=北京(共同)
団体女子フリーの演技を終え、ハートマークをつくる坂本花織(前列左)=北京(共同)
北京冬季オリンピックのフィギュアスケート団体のメダル授与式で銀メダルを手にする(左から)小松原尊、小松原美里、木原龍一、三浦璃来、坂本花織、鍵山優真、樋口新葉(宇野昌磨は欠席)=2024年8月、パリ(共同)
北京冬季オリンピックのフィギュアスケート団体銀メダルを披露する宇野昌磨さん=2024年11月、国立代々木競技場

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