20日に東京・国立代々木競技場で開催されたフィギュアスケートの全日本選手権で、男子の鍵山優真(かぎやま・ゆうま)(22)=オリエンタルバイオ・中京大=が2連覇を果たした。二人三脚で歩んできた父の正和(まさかず)コーチ(54)に並ぶ2度目の五輪代表。「(優勝で自動的に決まる)1枠目で獲得できた。五輪で悔いのない演技ができるようにやっていきたい」と決意を新たにした。
5歳から英才教育を受け「父譲り」と評される美しい滑りが武器だ。2018年に脳出血で倒れ、懸命なリハビリで復帰した父と臨んだ初出場の22年北京冬季五輪で銀メダル。しかし同年7月に左足首を痛めてシーズンをほぼ棒に振ると、高難度のジャンプに活路を求めた昨季はミスが重なる悪循環に陥った。
勝負の五輪シーズンを控えた今年4月、小学生時代を過ごした長野県軽井沢町を訪れた。満開の桜を見ながら心身を癒やした後、旅に誘ってくれた父は、こう言った。「おまえのスケーティングは誰にも負けない」。親子で磨き上げた滑りで、次は五輪の頂点を狙う。











