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2025.12.21

失意から復活、戻った笑顔 千葉百音、伸びやかに初オリンピックへ

 女子フリー 演技する千葉百音=国立代々木競技場

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 重圧との闘いを終えると、安堵(あんど)の表情で両手を胸にあてた。千葉は銀盤を大きく使い、持ち前の伸びやかな滑りを発揮した。約2週間前の失意から立て直し、初の五輪へ。「自分を信じて結果がついてきたのはうれしい」と笑顔が戻った。

 SP首位から5位に転落した今月上旬のGPファイナル。五輪代表争いで後退し「心に大きな亀裂が入った」と悲愴(ひそう)感が漂った。自信を取り戻すため取り組んだのは「一番濃くてしんどい」という練習。「私はもう弱くない」と言い聞かせ、実質最後の1枠を狙う全日本のリンクに臨んだ。

 SP4位で迎えたフリー。回転不足など減点はあったが、苦手なループとサルコーの3回転ジャンプを着氷。スピンとステップは最高難度のレベル4をマークし、表現力を示す演技点で得点を積み上げた。

 同じ仙台市出身の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)さんが優勝した2014年ソチ冬季五輪をテレビで見て、目標を明確にした。スケーティング技術を磨いた故郷を離れ、京都に拠点を移して3シーズン目。「強い自分でいようという気持ちで最後までこぎつけた」。成長した姿を示した。(品川)

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