総立ちの観客から割れんばかりの拍手と声援が送られた。ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケートペアで三浦璃来(みうら・りく)(24)、木原龍一(きはら・りゅういち)(33)組が金メダルを獲得した。氷上にうずくまって抱き合う2人。「諦めなくて良かった」と語る木原は涙が止まらず、三浦がほほ笑んで見つめた。見守った観客は「素晴らしかった」と感極まった様子だった。
12番目に登場した2人は、リフトで体勢を崩すなどして5位に終わった前日のショートプログラム(SP)の影響を感じさせない滑りを披露。ほとんどミスなく演技を終えると、うずくまって肩を震わせる木原の頭を三浦がずっと抱きしめた。
得点の発表を待つ間、手をぎゅっと握り締めて緊張した面持ちだった2人。ペアのフリーで世界歴代最高得点を出して一気にトップに立つと、三浦は立ち上がって両手で口を覆い、木原は何度も拳を握り締めた。「金」が決まった瞬間、ぼうぜんとしたような表情になった三浦の目には徐々に涙がにじみ、木原の肩が小刻みに揺れた。
三浦は「今までやってきた強さを出すことができたのが、一番うれしい」と胸を張った。終始涙の木原は「なんとか戻ることができた」と言葉を絞り出した。
スタンドでは多くの日の丸がはためいた。東京都から駆け付けた紺屋(こんや)ゆかりさん(58)は「演技の途中から涙が出てきた。SPの失敗を2人で乗り切ったという感じが素晴らしかった」と感激した様子。2人をずっと応援してきたという女性(24)は「過去一番の演技だった」と祝福した。
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