フィギュアスケート男子で冬季五輪2連覇を果たした仙台市出身の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)さん(31)が、人気デュオ「ゆず」制作の東日本大震災伝承ソング「幾重」に合わせた自作の演目を披露した。震災から15年。避難所生活を経験した羽生さんは「まだ苦しいという方々の傷に寄り添いながらも、少しでも未来が明るくなるようにと祈りを込めて滑った」と思いを語った。
今回の特別コラボは、震災の記憶や教訓を次世代につなごうとNHKが企画。ゆずの北川悠仁(きたがわ・ゆうじん)さん(49)と岩沢厚治(いわさわ・こうじ)さん(49)は宮城県と福島県を訪ね、被災者の声に耳を傾けたという。羽生さんは振り付けのため、500回以上も楽曲を聞き「いろんな思い、人生が見えてくる気がした。被災体験を見つめ直し、つらい記憶とうまく付き合い、自分自身も未来に向かって歩き出すきっかけになった」と意義を口にした。
「(メロディーが)幾重にも重なっていく力強さ、ゆずさんの声の伸びやかさをジャンプで表現したいと思った」と説明。持ち味のスピード感あふれるスケーティングはあえて封印し「走り出すわけではなく、一歩ずつ歩んでいく。丁寧に氷を感じながら滑った」と狙いを明かした。
羽生さんの演技やインタビューは11、12日に宮城県域のニュース・情報番組「てれまさ」で放送予定で、インターネット配信サービス「NHK ONE」でも視聴可能となる。











