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2026.07.08

2030年冬季オリンピックでフィギュアスケート新種目 IOC初採用の「シンクロ9」とは?

ドリーム・オン・アイス横浜 神宮アイスメッセンジャーズ

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 国際オリンピック委員会(IOC)は7日、オンラインで理事会を開き、フランス・アルプス地域で開催される2030年冬季オリンピックでフィギュアスケートの女子種目としてシンクロナイズドスケーティングの9人制「シンクロ9」の初採用を決めた。

 16人が氷上で群舞し、男女混成も認められている団体種目、シンクロナイズドスケーティングの新種目として「シンクロ9」は2028年冬季ユースオリンピック(イタリア)でも初めて実施される。

IOC、ISUの反応は?

 IOCは「団体種目である『シンクロ9』の採用は、アルプス2030大会における男女平等の実現へ重要な要素だ。同種目は、既存のフィギュアスケート会場で実施される。シンクロナイズドスケーティングは観客を引きつける魅力が高く、ダイナミックな競技の雰囲気を生み出す」と期待感を示し、シンクロが1990年代に国際スケート連盟(ISU)によって正式な種目として認定されたことを紹介した。

 ISUは「シンクロ9が2030年アルプス冬季オリンピックへ! ついに、その時が来た」と決定を歓迎。「スケート競技の中で最も急速に発展している種目の一つにとって画期的な瞬間であり、世界中のシンクロナイズド・スケーターやファンにとって、長年の夢がかなった瞬間だ。何十年にも及ぶ献身的な努力、チームワーク、そして情熱を経て、この種目はついに冬季スポーツ界最大の舞台へと躍り出る」と喜びを表現した。

全日本シンクロナイズドスケーティング選手権第1日 SPのJingu Ice Messengers=2025年2月8日(撮影:井上将志)

シンクロナイズドスケーティングの歴史

 シンクロナイズドスケーティングは同調性(シンクロ)が求められる種目で、列(ライン)や円(サークル)をつくる陣形変化、選手と選手の間を通り抜けていくインターセクション、アクロバティックなリフトなどの多彩な動きが見どころだ。

 ISUによると、1950年代に米国ミシガン州のアナーバーで誕生。アイスホッケーの試合のハーフタイムなどに観客を楽しませるための団体スケート競技として開発されたという。当初は「プレシジョンスケーティング」と呼ばれていたが、時を経て体系化された競技スポーツへと発展した。

 ショートプログラム(SP)とフリーの合計得点で争う方式や、技術点と表現力を示す演技点をジャッジ(審判)が評価する採点システムは、男女シングルやペアと同じ。ISUは2000年に第1回シンクロナイズドスケーティング世界選手権を開催した。

シンクロ9とは?

 ISUによると「シンクロ9」は9人のスケーターで構成する9つのチーム(各チームに補欠1人)が、テンポの速いノックアウト方式(勝ち抜き戦)で競い合う。簡素化された採点システムと、会場を盛り上げる魅力的な演出が特徴だという。16人制では人数の多さがオリンピック採用に向けた課題の一つだったが「9人制」を採用したことで、4年に1度の舞台を引き寄せた。

全日本シンクロナイズド選手権 JinguIce Messengers

日本の実力は?

 2025年の世界選手権で日本代表の「神宮アイスメッセンジャーズ」が日本勢初の1桁順位となる9位に入った。過去2年連続の10位を上回る好成績。17カ国・地域から22チームが出場した2026年4月の世界選手権では15位だった。

 アイスダンスで四大陸選手権や世界ジュニア選手権に出場した実績がある深瀬理香子の所属チーム、Team Les Supremes(カナダ)が2年ぶり4度目の優勝を果たし、米国のチームが2位、前回覇者のフィンランドのチームが3位となった。北米と北欧が強豪国だ。

 「神宮アイスメッセンジャーズ」は今年2月の第32回全日本シンクロナイズドスケーティング選手権で17連覇を達成。国内では、柴田嶺さんらがコーチを務める「シンクロ9」の新チームが結成されるなど、新種目の注目度が徐々に高まっている。

ドリーム・オン・アイス横浜 神宮アイスメッセンジャーズ

シンクロ9、どの大会で実施?

 ISUは11月7日~8日に米国のアーバインで開催する国際大会を皮切りに「シンクロ9」を実施していくという。新シーズンの最大のヤマ場となる世界選手権(ジュニアと共催)は2027年3月26日~4月4日に英国ノッティンガムで開催され、16人制とともにシンクロ9も大会を彩る。ISUは「エキサイティングな新章の幕開けを意味する。見事なチームワークや息をのむような正確さ、独創的な振付、そして驚異的なスピード―。シンクロナイズドスケーティングの魅力が、まもなく世界最大級の冬季スポーツファンの前で披露される」とアピールした。

井上 将志

この記事を書いた人

井上 将志 (いのうえ・まさし)

2003年共同通信入社。名古屋でプロ野球中日、フィギュアスケート、本社運動部でフィギュア、体操、東京五輪組織委員会を中心に担当。五輪は10年バンクーバーから夏冬計7大会を取材した。ジュネーブ支局時代は欧州を中心に世界各地をカバー。東京都出身。

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