フィギュアスケートで冬季オリンピックのメダルを獲得したのは、個人、団体合わせて計13人。当時の記事(一部は読みやすく再編)や演技写真で感動を振り返ります。今回は女子シングル編です。(敬称略)
1992年 アルベールビル冬季オリンピック 伊藤みどり 女子シングル銀
オリジナルプログラム 4位
自由 2位
最終結果 銀メダル 総合2位
アルベールビル冬季オリンピック第14日の21日夜(日本時間22日早朝)、フィギュアスケート女子シングルで伊藤みどり(プリンスホテル)が2位に入り、銀メダルを獲得した。
日本のフィギュア選手がオリンピックでメダルを手にしたのは初めて。日本のフィギュア陣でこれまで最高だった1964年インスブルック大会の福原美和と1988年カルガリー大会の伊藤自らの5位を上回った。2位は冬季オリンピックで日本女子史上最高の成績となった。
金メダルは日系のクリスティ・ヤマグチ(米国)。佐藤有香(法大)も健闘して7位入賞を果たした。
19日のオリジナルプログラム(OP)で3回転ジャンプで転倒して4位と出遅れた伊藤は、21日の自由では笑顔も交えて伸び伸びと演技。OPの時に披露しなかったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑み、1回目こそ失敗したが、2回目はきれいに決めた。
オリンピックの女子で高難度の3回転半ジャンプを成功させたのは初めて。
伊藤は自由でヤマグチに次いで2位。冬季オリンピックで日本女子初の金メダルには届かなかったものの、今大会のスピードスケート女子1500メートル銅メダルの橋本聖子(富士急)を上回る成績を残した。
今大会の日本のメダル数はこれで金1、銀2、銅3の計6個となり、冬季オリンピックでの最多記録をまた更新した。
伊藤みどりの話 メダルを取れてすごくうれしい。きょうはとにかく上を見ていこうと思った。きのうまでは緊張し過ぎていたので、リラックスを心掛けた。前半はミスもいくつかあったけど、オリンピックでトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳びたいと思っていた。トライして成功させることができてよかった。
山田満知子コーチの話 こういうプレッシャーの中でよくやったと思う。出だしのルッツがああ(3回転のはずが2回転に)なって、次のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が失敗。いつもはそのどちらかの失敗した方を、その次にやり直すのだけど、きょうは両方失敗してたから、一体どちらを跳ぶのかなと見ていた。トリプルアクセルをやったとき「ああ、この子はどうしてもアクセルを跳びたいんだな」と思った。みどりの強さ、あの子ならではの挑戦の気持ちが出た。
2006年 トリノ冬季オリンピック 荒川静香 女子シングル金
ショートプログラム 3位 (66.02点)
フリー 1位 (125.32点)
最終結果 金メダル(191.34点)
トリノ冬季オリンピック第14日の23日(日本時間24日)、フィギュアスケート女子で荒川静香(24)=プリンスホテル=が金メダルを獲得し、不振が続いた今大会の日本にようやく初メダルをもたらした。オリンピックのフィギュアでアジア選手の優勝は史上初の快挙で、日本選手のメダルは1992年アルベールビル大会銀の伊藤みどり以来2個目。
冬季オリンピックで日本の金メダルは2大会ぶり通算9個目。荒川は、女子では98年長野大会フリースタイルスキー・モーグルの里谷多英に次いで2人目の金メダリストになった。
村主章枝(25)=avex=は4位で惜しくもメダルに届かず、安藤美姫(18)=愛知・中京大中京高=は15位。サーシャ・コーエン(米国)が2位、イリーナ・スルツカヤ(ロシア)が3位だった。
ショートプログラム(SP)で3位につけた荒川は、フリーでイタリア歌劇「トゥーランドット」の曲に乗り、難度の高いプログラムをほぼ完ぺきにこなして最高得点をマーク。SP1位のコーエン、2位のスルツカヤを鮮やかに逆転した。村主は2002年ソルトレークシティー大会5位に続く入賞。安藤は女子でオリンピック初となる4回転ジャンプに挑んだが転倒、その後もミスが相次ぎ順位を下げた。
荒川は16歳で出場した長野大会で13位。ソルトレークシティー大会は代表を逃したが、2004年世界選手権で優勝。優雅で伸びやかな演技でオリンピックでも世界の頂点に立った。
2010年 バンクーバー冬季オリンピック 浅田真央 女子シングル銀
ショートプログラム 2位 (73.78点)
フリー 2位 (131.72点)
最終結果 銀メダル(205.50点)
バンクーバー冬季オリンピック第14日の25日(日本時間26日)、フィギュアスケート女子フリーが行われ、浅田真央 (19)=中京大=が自己最高の合計205.50点で銀メダルを獲得。日本はトリノ大会金メダルの荒川静香に続き、冬季オリンピックの「華」で2大会連続メダルに輝いた。韓国の19歳、キム・ヨナが世界歴代最高を更新する228.56点で韓国フィギュア初の金メダル。
浅田はショートプログラム(SP)2位からの逆転をかけ、オリンピック史上初めて2度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功。それでも同い年のライバル、キム・ヨナには及ばず「悔しい」「納得はしていない」と涙を抑えきれなかった。
安藤美姫(22)=トヨタ自動車=は188.86点で5位、鈴木明子(24)=邦和スポーツランド=は181.44点の8位となり、男子に続いて3人そろって入賞を果たした。
3位は母親急死の悲劇を乗り越えた地元カナダのジョアニー・ロシェット(24)、4位には両親が日本人で米国代表の長洲未来(16)が入った。
今大会の日本は4個目のメダル。日本のフィギュアでは1992年アルベールビル大会女子で銀メダルの伊藤みどり、トリノ大会の荒川、今回男子で銅メダルの高橋大輔(関大大学院)に続く四つ目のメダルとなった。
2022年 北京冬季オリンピック 坂本花織 女子シングル銅
ショートプログラム 3位 (79.84点)
フリー 3位 (153.29点)
最終結果 銅メダル(233.13点)
北京冬季オリンピック第14日の17日、25人による女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位の坂本花織(シスメックス)がほぼミスのない演技で153.29点を出し、自己ベストの合計233.13点で銅メダルを獲得した。同種目の日本勢のメダルは2010年バンクーバー大会2位の浅田真央以来3大会ぶりで4人目。
SP5位の樋口新葉(明大)はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めるなど140.93点を出し、自己ベストの合計214.44点で5位。SP15位の河辺愛菜(木下アカデミー)はジャンプで3度転倒して104.04点となり、合計166.73点で23位。
昨季の世界選手権女王でSP2位のアンナ・シェルバコワ(ROC)がフリー2位の合計255.95点で金メダル、SP4位のアレクサンドラ・トルソワ(ROC)がフリー1位の合計251.73点で銀メダル。ドーピング騒動の渦中にいるSP1位のカミラ・ワリエワ(ROC)はジャンプで2度転倒するなどフリー5位にとどまり、合計224.09点で4位だった。4位以下はワリエワのドーピング問題が決着した後に確定するため、暫定の順位となる。
2024年1月30日、国際スケート連盟(ISU)は北京冬季オリンピックの個人種目で女子4位のワリエワが失格になったと発表した。樋口新葉(ノエビア)が4位、河辺愛菜(中京大)が22位に順位が繰り上がった。スポーツ仲裁裁判所(CAS)が29日、ワリエワに2021年12月25日から4年間の資格停止と同日以降に出場した大会の失格処分を科していた。











