高橋大輔さん、16歳の島田麻央の落ち着きぶりに驚き 12月のGPファイナル会場、名古屋市でトークショー第1部

トークショーの高橋大輔さんと村元哉中さん

 フィギュアスケートで12月のグランプリ(GP)ファイナルの会場となる名古屋市のIGアリーナ(愛知国際アリーナ)で「フィギュアスケータープレミアムトークショー」が行われた。第1部「GPファイナルがやってくる!~その魅力とは~」に荒川静香さん、高橋大輔さん、村元哉中さん、島田麻央(木下グループ)が登壇した。

 高橋さんは2012年のGPファイナルで初優勝。7度目の挑戦で頂点に立った。「あと一歩のところで届かないことも多かった。人数が少ない分、チャンスがめちゃくちゃある。優勝できるかもしれないという、その期待とプレッシャーに僕自身が試されることも多かった。トップ選手と試合することは、自分たちの経験値としてもめちゃくちゃいい経験ができる。緊張感を楽しんでいたけど、やっと7回目で時間がかかったけど、引退する前にメダルを取ることができてうれしかった」と語り「その時は無欲な感じで挑んでいたので、取れてしまったという感じ。勝ち取りにいった感覚ではなかったので、勝ち取りにいって金メダルという感じが本当は良かった」と振り返った。

トークショーの荒川静香さん

 ジュニアGPファイナルで3連覇中の島田に話が及ぶと、高橋さんは「3連覇?!すごい」と驚き、荒川さんは「本当にすごい。誰にも負けていない」とたたえた。島田は「今年ジュニア最後のシーズンだと思うので、いつもよりさらに緊張すると思いますが、今年のジュニアGPシリーズ2戦を勝ち抜いて、この会場で演技できるようにしたいなと思います」と4連覇に向けて意気込んだ。

 試合で意識していることについて問われると、島田は「ジュニア2年目が一番メンタル的にあまり良くなくて。1年目優勝したから、2年目も勝ちたいという思いがあったけど、3年目からは負ける時は負けるし、勝てる時は勝てると思って試合に臨めるようになってきた。試合の会場に入るまでは優勝するぞという気持ちでやって、会場に入ってからは順位を意識せず、今できることをやろうと考えるようになってきています」と語り「特にトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と4回転(トーループ)はリンクによって合う、合わないがまだあるぐらい不安定な状態なので、狙うというよりイチかバチかで思い切りやるという感じ。それがもう少し安定できたらいいなと思います」と話した。

 シニア顔負けの落ち着きぶりに、高橋さんは「何歳だっけ?」と聞き返し、島田が16歳だと分かると高橋さんは「16歳でそんな答えは導き出せなかったよね。20代後半ぐらい、そのメンタル、境地になったのは。普段からちゃんと練習を積んでいるからこそ、その境地なのかなと思います。恐ろしい!楽しみです」と驚きを隠せなかった。

 島田は最後に「ジュニアGPファイナルの出場権を得て、またこの会場に戻ってこられるように頑張ります」と意気込んだ。

トークショーの荒川静香さん、高橋大輔さん、村元哉中さん、島田麻央
品川 絵里

この記事を書いた人

品川 絵里 (しながわ・えり)

2018年に入社し、大分支局を経て20年から東京、大阪、名古屋でスポーツを取材。現在はプロ野球中日、フィギュアスケートなどを担当している。中高は創作ダンス部で、趣味は宝塚歌劇やミュージカル、中韓ドラマの鑑賞。