8月に全国公開される「蔵のある街」で映画初出演を果たした元フィギュアスケート男子世界王者高橋大輔(たかはし・だいすけ)さん(39)が25日、岡山県倉敷市での先行公開に合わせて舞台あいさつし「ふるさとを舞台にした映画に出演することができて僕は幸せ者だと思う」と話した。
映画監督山田洋次(やまだ・ようじ)さんの助監督を長年務め、今作の脚本と監督を手がけた平松恵美子(ひらまつ・えみこ)さんや、俳優前野朋哉(まえの・ともや)さん(39)らも登壇し、印象に残った場面や撮影中のハプニングを振り返った。高橋さんを含めた3人はいずれも倉敷市出身で、平松さんは「人々が生き生きと暮らせる街でありたいという映画だ」と作品に込めた思いを語った。
25日は記念イベントも開かれ、高橋さんは白壁の蔵屋敷が並ぶ市内の観光名所、美観地区で「戻ってまいりました」と集まったファンらに笑顔を振りまいた。出演者らが川舟に乗って公開を祝い、映画の一場面にちなみ風船を飛ばした。
茨城県から友人と訪れた会社員の女性(54)は試写を見る機会があったといい「映画の温かな雰囲気に合ったイベントでとても良かった。倉敷に来られてうれしい」と話した。
映画は、友人と約束した花火の打ち上げを実現しようとする高校生たちが、街じゅうを巻き込んで奔走する物語。高橋さんは主人公を支える学芸員を演じた。