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2025.12.20

引退の木科雄登「絶対泣かないと思っていたけど、気付いたら号泣していた」 同郷の高橋大輔さんにも感謝 10度目の全日本フィギュアでラストダンス

全日本選手権 木科 雄登

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 フィギュアスケートのミラノ・コルティナ冬季オリンピック代表最終選考会を兼ねる全日本選手権第2日は20日、東京・国立代々木競技場で行われ、今大会限りで現役を引退する男子の木科雄登(関大)は合計174.82点で終えた。ショートプログラム(SP)66.16点、フリー108.66点。

 木科の演技後のコメントは次の通り。

 ―感慨は。
 「本当に演技が終わった瞬間、今までで一番気持ち良かったですし、ずっとこの歓声を聞いていたいなと思うような、本当に一生忘れることのない、いい時間だったなと思います」

 ―そうなると想像していたか。
 「この曲自体、今日(ウオーミング)アップで聞いている時も、もう既に泣きそうだったので。もうずっとこらえながらって感じでしたし、もう、こう『ボレロ』が鳴って入っていった時も、すごい温かい歓声をいただいて、ずっと泣きそうだったので。最後の終わった瞬間は、絶対泣かないと思っていたんですけど、気付いたら号泣していました」

 ―内容的には。
 「正直あまり覚えてないんですけど、最初の2本のアクセルは絶対決めたいと思ってて、逆にその2本が決まれば、あとはもう、どうなってもいいかなっていうぐらい自分の中では絶対跳びたいジャンプだった。6分間(練習)が調子が良かっただけに、今日の2本のアクセルっていうのは自分でもすごいびっくりしましたし、悔いが残るものにはなったんですけど、それでも最後、自分の見せたかったスケート、ステップだったりコレオっていうところは本当に気持ち良く滑れたので、満足しています」

 ―全日本とはどういう舞台だったか。
 「自分が初めて出た時は、本当に憧れの舞台だった。初めて出た時からは毎年この場所に来ようと思えるような、すごい特別な場所で、全日本に出たいから、全日本ジュニアでは絶対に6位から落ちなかったし、シニアに上がってからもすごい大変な広島での西日本とか、すごいハイレベルな試合もあったと思うんですけど、そういうところも全部、全日本に出たいっていう、その気持ちだけでここまで10回の記録につながったと思う。最後、SPで終わらずにしっかりフリーまで滑れたっていうところは、本当にいい終わり方だったなって思います」

 ―岡山への思いは。
 「本当に自分が生まれ育った場所で、高橋大輔さんだったり、いろんな先輩方の背中を見てここまで来られました。後輩の植村(駿)君とかもすごい頑張っていたと思うので、これからも岡山の選手を応援したいなと思います」

井上 将志

この記事を書いた人

井上 将志 (いのうえ・まさし)

2003年共同通信入社。名古屋でプロ野球中日、フィギュアスケート、本社運動部でフィギュア、体操、東京五輪組織委員会を中心に担当。五輪は10年バンクーバーから夏冬計7大会を取材した。ジュネーブ支局時代は欧州を中心に世界各地をカバー。東京都出身。

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