快進撃を支えてきた大技トリプルアクセルは決まらなかったが、ミスを引きずらなかった。17歳の中井は「今までで一番の緊張」を感じたフリーで7位と失速し、SP3位から初の表彰台は逃した。それでも「夢見る少女の踊り」をイメージしたプログラムをはつらつと演技。初の五輪代表をたぐり寄せた。
飛躍に導いてくれた中庭健介(なかにわ・けんすけ)コーチから「勝つためにはSP、フリー計10本の全ジャンプで質を上げることが必要」と指導を受けてきた。アクセルが2回転半となった後は、2連続3回転や後半の3連続ジャンプを着氷。スピンとステップは全て最高難度のレベル4と練習の成果を実らせた。
浅田真央(あさだ・まお)さんに憧れ、新潟県で育った小学生時代の練習ノートに何度も書いた「五輪に出たい」との夢。15位だった前回大会から大きく順位を上げ「去年の自分より強くなって帰ってくることはできた」と成長を実感した。(藤原慎)










