フィギュアスケート女子の千葉百音(ちば・もね)(20)=木下グループ=と男子の佐藤駿(さとう・しゅん)(21)=エームサービス・明大=が、21日閉幕の全日本選手権でミラノ・コルティナ冬季五輪代表に決まった。ともに仙台市出身で、憧れは同じリンクで練習した羽生結弦(はにゅう・ゆづる)さん(31)。偉大な先輩が2度制した最高峰の大会に初めて挑む。
日本代表のウエアに袖を通した佐藤は「同じ舞台に立てるのは夢のよう」と声を弾ませた。五輪が目標になったのは2014年2月。羽生さんが頂点に立ったソチ五輪のショートプログラムをテレビ観戦し、ジャンプを次々と決める姿に「すごいきれい。4回転を跳びたい」と刺激を受けた。
埼玉県に練習拠点を置く今も、試合の出番直前に羽生さんが滑る動画を見て、好演技のイメージを膨らませるルーティンは欠かさない。来年2月6日開幕の五輪へ「いい結果を得て、同じような立場になれるように」と表彰台を目標に掲げた。
千葉と羽生さんは「ユヅル兄ちゃん」「百音」と呼び合い、小さい頃は氷上で追いかけっこをして遊んだ。宮城・東北高から早稲田大の人間科学部に進学と同じ道を歩み、京都府を拠点に昨季は世界選手権銅メダルと躍進。「(羽生さんは)競技力も人間性も偉大な方。いかにすごかったか、上に行けば行くほど思い知らされる」と語る。
持ち味は伸びやかな滑り。「やり切ったと思えるように頑張りたい」と大一番を心待ちにした。













