インタビュー

2026.02.04

もう一つのフィギュアスケート観戦 応援の仕方は多様に アニメ「メダリスト」の声優・春瀬なつみさんに聞く【中】

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 声優の春瀬なつみさんは、大会で順位表とともに公開される「プロトコル(評価の詳細)」まで読み込んでいるそうです。何がきっかけで読むようになったのでしょうか。プロトコルを読む面白さとは? 春瀬さんならでは観戦の楽しみをお聞きしました。

「プロトコル」を読む

春瀬なつみさん

 ―お話を伺っていると、評価のお話をされますが、ジャッジの視点でも大会を見るんですか?

 「すごく完璧な演技に見えても、点数が出た時に『あれ、なんでこんなに差が出るんだろう』って。みんな素敵なのに、どうやったらこういう点数の違い、差が生まれるんだろうということが最初の疑問でした」

 「『プロトコル』という、順位表と一緒に出る評価シートみたいなものがあるんです。アイスダンスは詳しくないんですが、シングルだと、15年ぐらいプロトコルを見続けているので、演技を見ながら、もしかしたらこれは認定されないかもなとか、頭の中でそんなことを思うことはあります」

 「ジャンプの回転不足や間違ったエッジで踏み切ってしまう『エッジエラー』などといった判定を受けると、基礎点が減ってしまったり、出来栄えの方でマイナスがついてしまったりということが、プロトコルを見ているとだんだんと分かってきます。フィギュアスケートのオタクとしては、それがめちゃめちゃ楽しい(笑)」

昨年12月のGPファイナルで、フリー史上初めて4回転以上のジャンプを全6種類、計7度成功させたイリア・マリニンのプロトコル

 「選手の方はジャッジを想定して、すごく神経を割いて練習されていると思うんです。でも、まだこれぐらいの伸びしろがあるんじゃないかといった感じで、すごく希望を持って応援できる材料にもなります。例えば、すごく難しいジャンプを跳んでるジュニアの選手がいる場合に、PCS(演技構成点)という、芸術面の評価がまだそれほど高くないのを見ると、この選手が何シーズンかコツコツと滑っていったら、きっとお姉さんスケーターたちみたいにもっと伸びていくんだろうなってワクワクします」

 「それから、すごい選手がすごく良い演技をして、とんでもない点数を出した時に、それでもステップの評価は3だったら(評価は4段階)、こんなにすごい演技でもレベル3なら、レベル4を取ってしまったら、『まだこれより上の演技があるってこと?』みたいに思えて、また伸びしろを見つけられたみたいなところを楽しんでいます」

オリンピックに出ないから強くないわけじゃない

 ―選手が育っていく様子を見守っていることが楽しいというところもあるんでしょうか。

前山 千尋

この記事を書いた人

前山 千尋 (まえやま・ちひろ)

デジタルコンテンツ部記者。2007年入社。青森、京都支局を経て、文化部で美術や建築、教育、ジェンダー問題などを担当してきた。山梨県出身。

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