インタビュー

2025.10.13

【独自】新天地の新潟で注目集める新タッグの経緯、強み語る 樋口美穂子コーチは表現、田村岳斗コーチはジャンプ 宇野昌磨さんや宮原知子さんのように「夢中になれる選手を」

取材に応じる樋口美穂子コーチ(右)と田村岳斗コーチ

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 フィギュアスケート男子で元世界選手権覇者の宇野昌磨さんらを育てた樋口美穂子コーチ(56)は5月、新潟市のMGC三菱ガス化学アイスアリーナを指導拠点の中心とすることを発表した。2018年平昌冬季オリンピック女子4位の宮原知子さんらを指導した1998年長野冬季オリンピック代表の田村岳斗コーチ(46)との新タッグは大きな注目を集める。生まれ育ったフィギュア王国・愛知を離れ、新天地に挑んだ経緯とともに、経験豊富な名指導者が思い描くビジョンを語ってもらった。以下、敬称略(聞き手 藤原慎也)

 ―大きな決断のきっかけとなったのは。

 樋口「今年4月に、米国フィギュアスケート協会が主催する合宿に特別講師として招待されたことが一つのきっかけとなりました。米国だけでなく、海外から約200人、ノービスからジュニアまでの生徒が参加していて、いろんなコーチや選手と触れ合ってみると、自分の視野の狭さを痛感させられました。もっとチャレンジしてもいいんじゃないかと」

  ―どんなことを教えられたんですか。

 樋口「私が教えたのはコロラド州のリンクで2日間。本当にフットワークやジャンプといった基礎的なこと。グレイシー・ゴールドがルッツ担当していて、私は総合的なところを見るような感じでした。8歳でダブルアクセル(2回転半ジャンプ)を跳ぶ男の子もいれば、まだ基礎も全然できていないけど、滑っていることが大好きみたいな子もいて」

第63回北九州オープン競技会~飯塚アイスパレス杯争奪戦~(飯塚杯)で演技する松本悠輝とリンクサイドの樋口美穂子コーチ、田村岳斗コーチ=2025年8月2日、飯塚アイスパレス(撮影:井上将志)
藤原 慎也

この記事を書いた人

藤原 慎也 (ふじわら・しんや)

全国紙で5年間の勤務を経て、2014年に入社。名古屋でプロ野球中日を取材。2016年末に東京運動部へ異動し、フィギュアスケート、体操、パラスポーツを担当。だんじり祭りで有名な岸和田市育ち。

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