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2025.12.19

引退試合の木科雄登「やり切れた」 3月『滑走屋』が「本当に最後」 今後は就職、スケートには関わらない予定【全日本フィギュア男子SP】

全日本選手権 木科 雄登

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 フィギュアスケートのミラノ・コルティナ冬季オリンピック代表最終選考会を兼ねる全日本選手権は19日、東京・国立代々木競技場で開幕し、男子ショートプログラム(SP)で今季限りでの引退を表明している木科雄登(関大)は66.16点だった。

 木科の演技後のコメントは次の通り。

 ―現役最後の全日本選手権のショートプログラムいかがでしたか。
 「フリップの(2回転になる)ミスがあったんですが、本当に気持ち良く、気持ちを込めて最後まで滑れました。この1、2週間ですごい調子が上がり切って、ずっといい練習を積んできた。不安は全くなくて、本当に良い状態でここに来ることができたなと思います」

 ―前日はどうでしたか。
「ぐっすり寝られました。どんな演技にしても、悔しがる必要はないので、僕はもう次がないんで、なので思いっ切りやろうっていうことだけ考えて、その結果、すごくリラックスした状態で臨めたと思います」

 ―無良(隆志)先生が見ておられた。
 「スケートを始めた5歳の時からお世話になってますし、今日も行く前に握手をしてから出ていったので、本当に解説の席では(無良)崇人君が見てたり、すごい感慨深いなと思いながら、今日の試合を臨めました」

 ―現役最後のシーズンをどう過ごしてきたか。
 「実感が全く湧かず、練習していても『あと何日で俺やめるんだよ』ってみんなに言いながら練習してたんですけど、あんまり実感がなくて、今年は西日本で調子が上がり切らなかったので、その分、逆に全日本にいい調子で臨めた、いいピーキングができたと思う。今日も(トリプル)アクセルをきれいに降りられて、やっぱり最後の、ラストシーズンの力じゃないけど、こうやってノーミスの演技できるんだなって思ったら、フリップ失敗しちゃったんで、やっぱりそういう気持ちは抑えていかないといけないなっていうことを、最後に学びました(笑)」

 ―この試合が最後ですか。
 「試合は全日本でやめるというのをずっと決めていたので、今日の演技が最後、今のが最後だったかもしれないし、明日フリーが滑れたら明日が最後になると。どんな結果であっても自分は今日の演技は結構やり切れたと思うので、あまり悔しくはないですね」

 ―引退後はどういう道に進むとか決まっているか。
 「普通に一般就職をして、スケートとは今のところ、あまり深く関わる予定はないので、また新たな人生という感じで、今まではスケートしかしてきていないので、それ以外の人としての生き方というところで、自分がどれくらい今までの経験を生かせるかな、みたいなところはすごい楽しみにしているところです」
 
 ―3月の滑走屋は。
「出ます。それが本当に最後です」

藤原 慎也

この記事を書いた人

藤原 慎也 (ふじわら・しんや)

全国紙で5年間の勤務を経て、2014年に入社。名古屋でプロ野球中日を取材。2016年末に東京運動部へ異動し、フィギュアスケート、体操、パラスポーツを担当。だんじり祭りで有名な岸和田市育ち。

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