日本のトップ選手の表現トレーニングに関わってきたダンサーで、振付家の小㞍健太さん。これまで、プロスケーターの宮原知子さんや、元アイスダンスの「かなだい」こと、村元哉中・高橋大輔組のプログラムの振り付けにも関わってきた。コンテンポラリーダンスの第一線で活躍してきた小㞍さんから見た、バレエとフィギュアスケートのより良い関係や、競技における得点と表現のバランス、またスケーターのキャリアのあり方についても聞いた。(インタビューは2026年1月末に行いました)
表現と得点化
―フィギュアスケートって、表現に点数がありますよね。答えにくい質問と承知してお聞きしますが、表現に点数って付けられると思いますか?
「表現や芸術に点数をつけるという発想がおかしいと思ってしまいますね、正直(笑)。フィギュアスケートは、スポーツ競技なので、舞台芸術とは概念が違いますが、人に伝わるという表現の在り方が得点化されるということは、審査する側の個人の概念にも関わり、難しいところではあります。芸術面のルール規定をつくればつくるほど、本質から離れていってしまっていると思ってしまいますので、審査員の感性に委ねることがいいような気もします」
「ルールを見てみると、オリジナリティーがあるかどうか評価する項目がけっこう多いんですよね。でも『じゃあ、オリジナリティーってどうやって判断されるのだろう?』って疑問が湧いてきます。あとは『音楽と合っている』という評価もありますが、これも面白くて。リズムに正確に合わせる場合もあれば、アクセントだけを音にハメている場合もあります。逆に、呼吸や体の動きが自然に音楽と合うように見せるために、あえて音とずらして振り付けを作ることもあるんです。そういう場合、審査ではどう評価されるんだろう、と考えてしまいますね」
「表現がどう伝わるかって、人と人とのコミュニケーションでもあると思うんです。だから仮に得点化をするとしても、細かく規定を決めていくことは、自分としてはちょっと違うんじゃないかなと思います」
―高得点を取るために大事なことってあるんですかね(笑)?
















