連載

2026.06.29

曲への思い伝わる演技、のみ込まれ音楽を寄せていく 羽生結弦さんとコラボの東北ユースオーケストラのメンバーに聞く

東北ユースオーケストラの演奏で『八重の桜』を演じる羽生結弦さん(撮影:安本夏望 デザイン:中川浩太朗)

SNSでシェア

 東日本大震災で被災し、避難所生活を経験したプロフィギュアスケーターの羽生結弦さんが2023年から宮城県利府町のセキスイハイムアリーナで続けているアイスショー『notte stellata』。鎮魂の思いを込め、さまざまな表現者らとコラボレーションしたプログラムを実現してきた。

 今年3月のショーでは、音楽家の故坂本龍一さんが東日本大震災の被災地の若者らと立ち上げた「東北ユースオーケストラ」と共演し、坂本さんが作曲した『Happy End』と『八重の桜』を披露した。3月、東北ユースオーケストラのメンバーの鈴木南美さんと千葉愛子さんに、プログラムの演奏をすることの難しさや、リハーサルでの羽生さんとのやりとりなどを聞いた。(聞き手 森原龍介)

東北ユースオーケストラで第2ヴァイオリンを務める鈴木南美さん(左)と千葉愛子さん

曲への高い解像度

 ―アイスショーで演奏するというのはなかなかイメージすることがなかったと思いますが、最初に聞いてみてどうでしたか。

 鈴木「『寒そう!』『すごーい!』『なんだろう』みたいな感じでしたね(笑)。本当に想像がつかなくて、どこで演奏するのかも全然わからなかったんです。羽生さんと共演できるというのが(経験としても)大きくて。リハーサルの時に羽生さんにお会いするまで、『羽生さんに会える!』という感じで、ずっとどきどきしていました」

 千葉「最初アイスショーで弾くと聞いて、私もイメージできなくて、どういうふうな響きになるのか、どういうところで弾くのかも分かりませんでした。でも羽生結弦さんは、私たちの地元の宮城県の仙台出身で、宮城県の人なら誰でも知っている方ですし、そういう方と一緒に演奏ができるっていうのはすごくうれしいなと思いました」

 ―羽生さんは日本のスターですが、やはり仙台、宮城の人にとっては別格みたいな存在ですか。

 「うふふ(笑)。そうですね」

 ―羽生さんがリハーサルでお見えになって、ショーでどんなふうにしたいというお話をされたと思いますが、印象に残っている話はありますか。

森原 龍介

この記事を書いた人

森原 龍介 (ryusuke-morihara)

2005年共同通信社入社。京都支局、札幌支社編集部などを経て2013年より文化部。文芸、論壇、ポップスなどを取材。

おすすめ記事

あわせて読みたい

ピックアップ