コメント全文

2026.09.10

荒川静香「今、なんだな」『別れの曲』に込めた感謝と次の道 2006年以来の仲間に感慨【フレンズオンアイス公開リハーサル後】

フレンズオンアイス2026 高橋 大輔 荒川 静香 坂本 花織 青木 祐奈

SNSでシェア

 フィギュアスケート女子で2006年トリノ冬季オリンピック女王の荒川静香さんがプロデュースし、今年で20周年を迎えるアイスショー「フレンズオンアイス」(28~30日)の公開リハーサルが27日、横浜市のコーセー新横浜スケートセンターで行われた。リハーサル後には荒川さん、高橋大輔さん、坂本花織さん、昨シーズン四大陸選手権女王の青木祐奈(日本建物管財)の計4人が取材対応した。

 4人のコメント全文は以下の通り。

20年前、9歳で出演した本郷理華の今の姿に泣きそうになりながら

 —荒川さん、よろしくお願いします。 20周年のフレンズオンアイス、ついに明日からですけれども今のお気持ちいかがでしょうか。

 荒川「そうですね。20周年って言われると、何か特別な感じに考えてしまうんですけど、いつも通りのフレンズオンアイス、これまで来てくれているおなじみのフレンズから新しいスケーターまで、本当に幅広い世代で、フレンズオンアイスはいろんなタイプのスケーターと、スケートのファンの方々と、今、輝く姿を楽しんでいただくという時間にしたいと思って、それが目標できているので、今年もそれで言えば、それぞれの今、本当に一番いい姿というのを皆さんにお楽しみいただける準備ができたかなと思っています。ここでしか集まれないメンバーという、特別なグループナンバーというのがすごく見どころになってくると思うので、そこが急ピッチで進めてきて、どうですか、整いました?」

 坂本「はい」

 荒川「なので、明日からお楽しみいただけると、今、楽しみにしています」

 —ゲネプロですが『トゥーランドット』を披露してみて、お客様の反応はいかがでしたか。

 荒川「どうですか?(一同笑い)やっぱり集中しているっていうのもあって、今日、お客さん来てくださった方々がどんなふうに感じてくださったのかっていうのは、すごく気になりながら滑ってはいたんですけれども。でも、4分だった元々のプログラムを1分半にまとめて、すごく私自身が皆さんの印象に、20年前残っている部分をピックアップして詰め込めたかなと。新しく初めて見てくださる方には、その『トゥーランドット』っていう曲が、私の中では一押しの好きな曲なので、スケートと融合した部分で楽しんでいただけていればいいなって思います」

 —節目のフレンズオンアイス、改めて20年来てくださっているお客さんに何を伝えたいでしょうか。

 荒川「そうですね。本当に長くフィギュアスケートを楽しんでくださっている方にも、そして初めて来てくださる方にも、このアイスショーを通じて、『スケートっていいな』『やっぱりもう一回スケートの空間に行きたいな』って思うような時間をお届けしたいっていうのが、どの年にもあっての今日なので。そこは何も変わらず来て、でも振り返ってみると、20年前にキューティーハニーを踊っていた9歳だった(本郷)理華ちゃんが、『大きくなったなぁ〜!』って。私は泣きそうになりながら、あのキューティーハニーで泣きそうになりながら、こう見ているお客さんもね、一緒に私も共感できる瞬間というのも…」

 荒川「(メディアに)20年前に見た人?キューティーハニー」

 一同「おぉ〜」

 荒川「ありがとうございます。ちょっと泣きそうになりますよね~?『大きくなったね』っていう気持ちになったりとか、新しい理華ちゃんに出会えたりして。大ちゃん(高橋大輔)も20年前、立ち上げから一緒に」

 高橋「ありがとうございます」

 荒川「今も本当にすばらしいパフォーマンスを披露してくれて、今の本当に輝いている部分っていうのを、昔を追わずに楽しめるパフォーマー、プロフェッショナルという部分で、何人もそうやって、本田武史くんもそうですし、また今回は20年前に一緒に始めたメンバーが集まってくれて、感慨深さもありながら、新しく今回(青木)祐奈ちゃんが参加してくれたり、(坂本)花織ちゃんがまた出演してくれたりと、いろんな要素がありながら、あっという間な時間になっていくと思うので、もう存分楽しんでいただけれるといいなと思います」

フレンズオンアイス2026 本郷 理華

高橋「オープニングからエモくなっちゃって」

 —高橋さん、お聞きいたします。AIで作られた音楽に合わせての演技、今日、披露してみていかがでしたか。

 高橋「あ、どうでしたか?(一同笑い)あんまり1人でパフォーマンスっていうのは、このフレンズオンアイス、基本的にはカップルでの披露なので、結構、不安な部分はあるんですけど、一人で滑るのが。ただやっぱりこのフレンズオンアイス、僕も20年、長い間一人で滑ってきて、この40(歳)になって、またこうやって1人でパフォーマンスしてっていうのは、すごく新鮮で。今回僕も、あんまり歌詞の入った曲をやらないんですけど、ある意味、日本語の歌詞で表現するっていうのが、今になってやっと自分の中でしっくりくるなっていうのを感じながら、すごく滑ることができて。ジャンプをしたりとかはしてなかったんですけど、この40(歳)だからこそ、できる表現なのかなというふうな思いで、滑らさせていただきました」

 —20年間、一緒に成長してきたお客様というお話もありましたけれども、改めてどんなことを伝えたいですか。

 高橋「オープニングで、最初(有川)梨絵ちゃんと、(宮本)賢二先生と、(中野)友加里と、(田村)岳斗くんと、(本田)武史くんと、しーちゃん(荒川静香)と、(本郷)理華ちゃんと…。普段別のところで会っているんですけど、ショーっていう環境でリンクの中でそのメンバーを見たときに、すごい月日を感じて。懐かしさと、本当にこれまでいろんなことがあったんだなっていうのを、その絵面を見たときに、すごいエモくなっちゃって…」

 荒川「2006年の5月以来なんだよね?あのメンバーで立つの」

 高橋「そうです。5月以来なので、何かすごい…何なんだろう。これまでいろいろ、ありがとうって感じましたし。とにかくオープニングのメッセージが、リハで見ていたんですけど、メッセージがバーって流れた後に、しーちゃんの最初の『トゥーランドット』の動き見たときに、すごいフラッシュバックして。僕はもうかなり、なにか、何なんだろうな。『トゥーランドット』を何度も見てるんですけど、なんかそこから、2006年からのいろんなことがバーって、僕の中では思い出がたくさん出てきたので、お客さんもそういう気持ちで見てる方たくさんいるんだろうなと思って。いつも楽しいんですけど、いつもとは違うフレンズオンアイスを自分は感じながら、今回フレンズオンアイスに参加しました」

 荒川「ありがとう」

 高橋「すみません、長々としゃべっちゃって。ごめんなさい!もう大丈夫です(一同笑い)」

荒川さんからの誘いに思わずガッツポーズ

 —坂本さん、お願いします。。20周年という節目の年にプロとしてフレンズオンアイスに帰ってきた坂本さんですが、本日滑ってみてご感想を教えて下さい。

 坂本「荒川さんからメッセージが来て、もうガッツポーズが出て。『うれしい!』と思って。しかもこの20周年という節目の時に一緒に共演できるっていうのが、本当にうれしかったですし、今回、こうやって自分のナンバーもそうなんですけど、グループナンバーが楽しすぎて、リハの間ずーっとみんなでわちゃわちゃしながら(笑)。これができるのもフレンズならでは、だなと思いながら滑っていました」

 —ソロの曲ではお客さんも一緒に盛り上がれるようなプログラムだと思いますけど、明日から3日間を通して、どんなふうに届けたいですか。

 坂本「本当に直前に大ちゃんの『残像』なんですけど…。『残像』を書き消してしまうような(笑)」

 高橋「消して(笑)」

 坂本「『残像』でしっとりしてから、私はぶち上げたいので(笑)。私は私なりのスケートで見せていきたいと思います」

 —青木さんお願いします。お客さんの前で『君の瞳に恋してる』を滑っていて、すごく楽しそうに滑っているように見えましたが、実際にいかがでしたか。

 青木「お客さんの前で滑るのが、この前の試合以来2回目だったので、少し緊張もあったんですけど。お客さんが見ている方がこのプログラムは楽しくノリノリで滑れるかなっていうふうに今日も感じたので、残りの3日間も頑張りたいなと思います」

 —来週には試合も控える中での公演になりますけれども、この期間はどんなふうに。

 青木「そうですね。来週CSの木下杯があるんですけど、今回のショートプログラムを滑らせていただけているのもあって、やっぱり見せる力っていうのを、さらに伸ばしていけたらいいなって思っています」

フレンズオンアイス2026 坂本 花織

荒川静香という存在は…

 —4人それぞれにお伺いしたいんですけど、荒川さんにとってフレンズであるメンバーはどういう存在であるのかっていうのと、高橋さん、坂本さん、青木さんにとっては荒川さんっていうのはどういう存在なのかっていうのを教えていただいてもよろしいでしょうか。

 荒川「すごく刺激的なスケーター。『こうなりたいな』とか、本当にすばらしいスケーターが多くて、学びもありながら、世代的には自分の背中を見られて過ごしていくっていう必要があるので、背筋が伸びる部分がありながら、本当にいろんな刺激のあるショーで、そこをみんなで、振り付けも全部出てるキャストが携わるということで、みんなで作り上げていって。スケーターの見せたいものをスケーター自身で作り上げて、スケートファンの方と楽しむっていう思いが一番高まっていて。毎年毎年同じメンバーが集まるわけじゃなくて、変わっていったとしても変わらずにずっとフレンズのカラーを支え続けてくれるスケーターがいたり、祐奈ちゃんなんかは多分、フレンズオンアイスが誕生した頃にスケートと出会って始めたりっていう新しい世代がいたり、キッズがいたり、キッズだった理華ちゃんが大人になってキャストになって戻ってきてくれたりと、本当にすごいいろいろな時を経てきたので。その中で、もう一回でもう携わってくれたスケーターはみんなファミリー感が(笑)。何となく、どこの、どんな活動をしていても応援しちゃうっていう。そんな面が私にとっては家族みたいに過ごしていますね」
 
 高橋「僕が15…?しーちゃんと会話をしだしたのが15からなんですけど。そこから選手の時も一緒だったり、引退してプロやられて僕が選手だったり、僕が引退してプロ、プロになったりとか、プロデュースをされて、僕も違うショーでプロデュースさせていただいたり。その中で常にやっぱり、僕もフィギュアスケートへの愛はあると思っているんですけど、毎回このフレンズオンアイスを見ているときに、スケートへの愛みたいなのをすごく感じるというのが、年を増すごとに、『この人って本当にスケートが好きなんだな』っていう。自分自身のパフォーマンスを常に、一番自分が今できる最高のパフォーマンスっていうのを求めるために日々過ごしているというのを、普段の生活から見させていただいていて。本当に尊敬できる先輩であるし、若い時から一緒にいるお姉さんみたいな、フレーズだったり、ファミリーだったり、そういった中で、僕の中ではすごく大きな存在であるなっていうの思っています」

 坂本「私がスケートを始めて、2年後ぐらいにトリノオリンピックがあって。それを見て、本当にすごく、いまだに6歳で記憶が薄いながらも、すごい残ってるし。当時の、荒川さんにも言ったことあるんですけど、当時の荒川『金』っていう新聞がずっと食器棚のところに飾っていて。もうだんだん荒川さんが色褪せてきちゃうくらい(一同笑い)、ずっと家に飾っていて。それぐらい私にとってすごく大きなきっかけだったし、本当に大尊敬する先輩で。いろんなことを切り拓いていってくださった先輩なので、私たちは、本当にその道を難なく歩くことができているので、本当に荒川さんの存在って大きいなっていうのを感じています」

 青木「私はこのフレンズオンアイス20周年で、私も荒川さんのトリノオリンピックを見てスケートを始めて、今年で20周年目という節目になるので、本当にスケートに出会ったきっかけの方でもありますし、本当に今でもずっと憧れの方というような感じで、本当に今までは話すのも緊張していたんですけど(笑)。このフレンズオンアイスを通じて、少し緊張も抑えて話すことができているので、すごく光栄な機会でうれしいです」

フレンズオンアイス2026 荒川 静香

『別れの曲』を選んだ理由、『ミリオンドリームズ』に込めた思い、感じた思い

 —荒川さんにお聞きしたいんですが、個人演目の曲を選んだ理由とか、そこに込めた思いをお聞かせいただけたらと思いますけれども。

 「今回グループナンバーで『フレンズオンアイス』という曲を平原綾香さんが書いてくださったんですけど。その曲で最初、ソロの演目滑るのかなって思っていながら、でもやっぱりこの曲はみんなで滑りたいって思ってグループナンバーにしたいって、で、じゃあソロのナンバーは何を滑ろうかなって考え始めて。いろんな曲を聴いてきた中で、リンクでかけていて、ふと私の耳に『あ、これかな』っていう。メロディーラインから最初入って、もともとショパンの『別れの曲』って、すてきな曲だなと思っていたんですけれども」

 「『今の私だから刺さったのかな』っていう、だいたい曲ってそうなんですけれども。何回も聴いてきた曲でも、その時に刺さらなくても、その刺さるタイミングってあって。『別れの曲』ってたぶん、何かに別れを伝えるようなイメージを持たれがちなんですけど。ここからまた一つのフレンズオンアイス、そして私もスケーターとして長くやってきて、いつまでも滑り続けることができるものではないものに対して、一旦ちょっと節目としてみんなに、スケーターにもファンの人にもみんなに『感謝を伝えたいな』っていう気持ちになったっていうのもあり」

 「言えるときに言えることを言えるタイミングで。『今、なんだな』っていう。これで終わりにするとかではなくて、いずれ来る終わりがいつか分からないけれども、気持ちは少なからず、永遠ではないことに対しての一つ節目のタイミングでこれを選んだっていう、何か、『意味は私の中できっとあるな』『悟ったというのはあるかな』と思います。ただ、これがいつ最後になるかというのが、決めるのが難しくてですね…。今日かもしれないし、また先もあるかもしれないけど、一旦ここから節目として感謝を伝えて、また次の道はまた新しいもので生み出していくという気持ちも少なからずある、曲ではあるかなと思います」

フレンズオンアイス2026 荒川 静香

 -『ミリオンドリームズ』について、お二方にお伺いしたいんですけれども、あれを滑っている時の思い、込めている思いみたいなものをお聞きしたいです。

 荒川「もともと、子どもが夢を持って過ごしていて、先に見せられる姿とか、背中を表現して、子どもが夢を追っていった先に一緒に描ける。それを本当に滑りたいなと思ったのが、毎回ここがスケートを楽しいと子どもが感じてもらって、モチベーションにしてもらって、未来につながっていけばいいなって思いがあって、始めたプログラムだったので、キッズプログラムが。なので、その『ミリオンドリームズ』のイントロを実は毎年フレンズオンアイスのキッズを紹介するときに使っていて、改めていろんな曲を聴いてきて。あ、これフレンズオンアイスでキッズ紹介するときに使って、かおちゃんも滑っていたし、夢を追いかけてその先に広がる世界っていうのを大人になった姿で体現するとか、いろんな意味合いがありながら子どもと滑りたいなということで」

 「ちょうど、理華ちゃんもこのキッズで始まったフレンズオンアイスを、その理華ちゃんが子どもたちの背中を押してプロとなって、自分の力でそれこそアイスショーの次のオファーを取ってくるっていうことが必要な厳しい世界の中で、今いろんなショーで活躍しているスケーターに成長しているっていう。なんかすごく夢があるなと思って、私たちも20年前に一緒に滑ったメンバーが一緒にできたら、その時のキッズと今のキッズと一緒にリンクの上で表現できる曲かなと思って選んだので、それを大ちゃんとかみんなで、まだ現役で、アーティストとして滑っているパフォーマーがいるっていうのは、本当にすてきなことだなって感じながら私は滑っています」

 高橋「僕ですよね…。そうですよね(一同笑い)。いやなんか、あんまり、キッズと一緒に滑るって、実はあんまりやっていなくてですね。今回、滑らさせていただいて『お父さんってこういう気持ちなのか!』っていう(一同笑い)。子どもいないんでわかんないんですけど、すごい温かい気持ち、こんな温かい気持ちでスケートを滑ったことないかもっていうぐらい、すごいハッピーな幸せな気持ちで滑らさせていただいて。そしていつか託す時が来るんだな、みたいな、何かを誰かに、そういう時ってこういう気持ちなのかな、みたいな…そういう未来の自分?来るか分からないですけど(笑)。そういうのも感じつつ滑らせさせていただいていて。本当に僕、幸せです。ありがとうございます」

あわせて読みたい

ピックアップ