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2025.10.10

高橋大輔さんがNEO舞踊劇「元禄おんな忠臣蔵」で公開リハーサル 名古屋、西川流の日本舞踊に初挑戦 

名古屋をどり2025 高橋 大輔

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 フィギュアスケートの元世界王者の高橋大輔さんが10日、名古屋市の岡谷鋼機名古屋公会堂で行われる「名古屋をどりNEO傾奇者(第78回名古屋をどり)」のリハーサルに臨んだ。

 本番は11日と12日に行われる。公演は二部制で、高橋さんは第二部で上演されるNEO舞踊劇「元禄おんな忠臣蔵」で大石主税役を演じる。映画出演など、フィギュアスケートにとどまらない活躍の場を広げる高橋さんの日本舞踊初挑戦に注目が集まっており、この日は100人ほどの見学者がリハーサルを見守った。

 「名古屋をどり」は名古屋で75年以上続く日本舞踊の公演。伝統文化と現代の表現を織り交ぜたエンターテインメントを展開する。高橋さんと「NEWS」増田貴久さんがダブル主演したアイスショー「氷艶」で演出を務めた映画監督の堤幸彦さんが演出協力する。

名古屋をどり2025 高橋 大輔

 リハーサルに先立ち、高橋さんは西川流4世家元の西川千雅さんと取材に応じた。

 高橋さんは舞踊劇の中で、鷺娘を演じる。「普段自分がやっている表現とは、違う形の表現。首の使い方なども違い、見せ方も違うところが面白い」と明かした一方、重心を落として踊る点など、フィギュアスケートとの共通点もあるという。「ファンの方も見に来てくださると思うので、日本舞踊に関心をもたれる方もいるかもしれない。『橋渡し』になれたらと思います」と話した。

 家元は10月初め、「#高橋大輔にまいってる」というハッシュタグでX(旧Twitter)にポストした。この日は「ご自身の生き方に真摯な方」と語り、さらに共演について「パフォーマンスも美しい。こんな風にやってみてと伝えてやってもらうと、色っぽく踊っているので、そちらにしようとなったり。日本舞踊風の表現に私が矯正するということではなく、まねをしてもらったらその人の魅力と組み合わさって新しいものができるというチャレンジです」と話した。

名古屋をどり2025 高橋 大輔

 公開リハーサルでは、見せ場の日本舞踊「鷺娘」のシーンで、高橋さんが赤と白の着物に身を包んで登場。家元が日頃フィギュアスケートでスピンをしている高橋さんをイメージして、この舞踊のために振り付けを入れたという回転のシーンなど、高橋さんは初めての日本舞踊をあでやかに見せた。

 リハーサル後、高橋さんが舞台に登場すると、見学者からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。高橋さんは見学者に向けたあいさつで、舞台冒頭で刀をさやにおさめるシーンで、刀がさやにうまく入らなかったことに触れ、「明日(の本番)はさやにしまえるように頑張りたい」と苦笑いしながら話した。

名古屋をどり2025 高橋大輔さん(右)と西川流4世家元の西川千雅さん

NEO舞踊劇「元禄おんな忠臣蔵」とは

 “おへちゃ”な遊女小春ことおくま(西川千雅)は、相手をした赤穂浪士、大石主税(高橋大輔)のことが忘れられず、いんちき坊主鉄観音(長秀)の案内で冥界へ。

 冥界とは地獄極楽が決まるお裁きの前に居るところで、死んだ人間は生前一番執着した生活を繰り返している。赤穂浪士はいまだ討ち入りを続けている中、ひとり主税は別の場所で目覚め子鬼・娑婆兄(声・梶裕貴)と出会う。
 
 冥界には、心中をくりかえす梅川(本田剛文)忠兵衛(華月奏)、落語に登場する亭主(名古屋山三郎)や鬼も巻き込み、はたしておくまは主税に会えるのか?

 落語家の蝶花楼桃花さんが語り部となり、物語を進める。

名古屋をどり2025 (左から)西川流4世家元の西川千雅さんと高橋大輔さん

前山 千尋

この記事を書いた人

前山 千尋 (まえやま・ちひろ)

デジタルコンテンツ部記者。2007年入社。青森、京都支局を経て、文化部で美術や建築、教育、ジェンダー問題などを担当してきた。山梨県出身。

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