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2026.04.28

三浦璃来と木原龍一 “定年”の、あの恩人にも感謝 絶望から救った叱咤激励の言葉とは りくりゅうペア引退会見

 ペアで金メダルを獲得し、日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化副部長(左)と写真に納まる三浦璃来(右)、木原龍一組=ミラノ(共同)

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 2月のミラノ・コルティナ冬季五輪フィギュアスケートのペアで日本勢初の金メダルを獲得し、現役引退を表明した愛称「りくりゅう」の三浦璃来(24)、木原龍一(33)組=木下グループ=が28日、東京都内のホテルで記者会見に臨み、引退に至った経緯や競技生活の思い出を語った。

 2人は、これまで支えとなった人たちへの感謝の思いも語り、三浦と同じ兵庫県出身で、今年で定年を迎える小林芳子・日本スケート連盟強化副部長(70)とのエピソードも紹介した。2011年に中京大のリンクで、当時男子シングルの選手として活動していた木原をペアのトライアウトに誘ったのが、小林さんだった。

 木原はミラノ・コルティナ冬季オリンピックを振り返って、こう明かした。

 「ショートプログラムが終わった時点で(5位と大きく出遅れる)あの点数が出た後(リンクの)裏に移動した時に、僕はもう正直すごいショックが大き過ぎて『何で、この場でこんなのが出てしまうんだろう』って、すごく、しばらく泣いていたんですけれども…。さまざまな方に支えていただいて、日本スケート連盟の小林さんにも『あんた、金(メダル)取るんでしょ!』と励ましていただいて。いつもお世話になっていたトレーナーの渡部(文緒=わたなべ・のりお)さんにも『どう終わらせるか、まだ終わってない』ってお話をいただいて。コーチのブルーノ(・マルコット)からも『まだ試合は終わってない。野球は9回裏まで終わらない』。璃来ちゃんからも『自分たちが積み上げてきたものは絶対あるから大丈夫』って話をいただいて、改めて自分は1人じゃなくて、たくさんの方々に支えていただいて、ここまで来たんだなっていうのを本当に感じた試合でした」と涙した。

 「りくりゅう」は17日に交流サイト(SNS)を通じて連名で「今シーズンをもちまして現役を引退する」と発表。3月下旬の世界選手権は欠場しており、五輪が最後の演技となった。今後はプロスケーターとして活動し、将来的には日本のペア強化のために指導や後進の育成に携わりたい意向を示している。

 兵庫県出身の三浦と愛知県出身の木原は2019年8月にコンビを結成した。スピード感や一体感のある演技を武器に、五輪ではフリーで世界歴代最高得点を出し、ショートプログラム(SP)5位から大逆転。シニアで世界選手権、グランプリ・ファイナル、四大陸選手権も合わせた主要大会全制覇を達成した。

ペアで金メダルを獲得し、トレーナーを務める渡部文緒さん(左端)と記念撮影する三浦璃来(右から2人目)、木原龍一組。右端はブルーノ・マルコット・コーチ=ミラノ(共同)
井上 将志

この記事を書いた人

井上 将志 (いのうえ・まさし)

2003年共同通信入社。名古屋でプロ野球中日、フィギュアスケート、本社運動部でフィギュア、体操、東京五輪組織委員会を中心に担当。五輪は10年バンクーバーから夏冬計7大会を取材した。ジュネーブ支局時代は欧州を中心に世界各地をカバー。東京都出身。

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