ニュース

2026.10.24

高橋大輔さん、日本舞踊2度目の難役に挑む 公開リハーサルで歌舞伎の演技「六方」も披露 

『仇討ちの福音』西川千雅さん(中央)、高橋大輔さん(右端)=西川流提供

SNSでシェア

 日本舞踊西川流が主催する「名古屋をどりNEO傾奇者(第79回名古屋をどり)」で、フィギュアスケーターの高橋大輔さんが主演を務める新作舞踊劇『仇討ちの福音』の公開リハーサルが23日、名古屋市で行われた。

 赤穂浪士、伊賀越の仇討ちと並び、日本三大仇討ちといわれる「曽我の仇討」と、愛とゆるしを説くキリストの物語を交錯させたオリジナルストーリー。作、演出、作舞を西川流四世家元の西川千雅さんが手がけた。高橋さんが日本舞踊に挑戦するのは、昨年に続き2度目。

 演じるのは、殺された父親の復讐に燃える主人公の青年、曽我五郎。作品は日本舞踊だけでなく、文楽、長唄、鳴物、演劇、アクション、映像、美術といった多彩なジャンルを舞台上で掛け合わせ、新たなエンターテインメントとして表現している。人形浄瑠璃文楽座の太夫で、最高位の「切語り」を務める十一代目 豊竹若太夫さんも出演する。


 リハーサル前に取材に応じた高橋さんは、自身が演じる曽我五郎という役について「(物語の)スタートからかなり熱量高めの役。どっちかというと普段の自分の性格とは真逆のタイプ」と解説。西川千雅さんは「2回目の出演で、高橋さんにどんな役をしてもらうのがいいか考えた『あて書き』です。去年は少しかわいい役でしたが、今回は僕が見てみたいと思う役にしました」と明かした。

 見せ場は、舞台中盤の舞踊。高橋さん演じる五郎と兄の十郎(名古屋山三郎さん)が、勘当されていた母親(西川みづめさん)に仇討ちを打ち明け、別れを告げる場面。能の曲として知られる『小袖曽我』に合わせ、扇を使った舞いや、うたのほか、歌舞伎で様式的に歩く「六方」などを披露し、別れの場面の悲しい心情を抑制的な動きの中で表した。昨年のダイナミックに舞ったあでやかな『鷺娘』とは全く異なるおもむき。「静」の表現で会場を魅了していた。

『仇討ちの福音』公開リハーサル後のカーテンコール

 高橋さんは「(これまでに演じた)ストレートプレイとも違って、(日本のリズムの違う)うたでお芝居をするので、発声なども違って難しかったです」と吐露。西川さんは「今回は前回よりもずっと難しかったと思います。(日本の音楽の)音を取るのって難しいんです。でも高橋さんは『受信力』がすごいなと思いました。何か新しいことを提示されたら、こういう意味なんじゃないかと、自分で解釈していくクリエイティビティーがあると感じています」と絶賛した。

 軸となる物語は仇討ちだが、通底するテーマは「無償の愛」。役で復讐に取りつかれた高橋さんは物語を生ききり、リハーサル終了後、会場は大きな拍手に包まれた。高橋さんはカーテンコールで「新しいことにチャレンジさせていただいて、結構いっぱいいっぱいですが、ぜひ4公演楽しんで下さい!」とあいさつして締めくくった。

名古屋駅に貼られた『名古屋をどり』のポスター

チケット詳細

 ■2026年10月24日[土]25日[日]

 ■会場 岡谷鋼機名古屋公会堂(全館使用)

[大ホール] 
 ■昼の部 午前11 時~午後2時
 ■夜の部 午後 5時~午後8時

 SS席[1階席] 11,000円[税込]
 S席[1,2階席] 8,800円[税込]
 A席[3階席] 5,500円[税込]
 (全日程共通・全指定席・消費税込み)
 
 ※当日券あり

前山 千尋

この記事を書いた人

前山 千尋 (まえやま・ちひろ)

デジタルコンテンツ部記者。2007年入社。青森、京都支局を経て、文化部で美術や建築、教育、ジェンダー問題などを担当してきた。山梨県出身。

あわせて読みたい

ピックアップ