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2025.08.06

「縁」と「絆」に導かれた物語は最終章へ 友野一希「応援してもらえるアスリートに」 支援の第一住建グループに訪れた変化とは

INOVE賃貸近大前店を訪れた友野一希(第一住建グループ提供)

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 所属契約が決まれば、ここからは敏腕広報の腕の見せどころ。次々と社内外で策を打った。
 
 まずは、所属登録がギリギリのタイミングだったため、スケート連盟への登録の手続きを急いだ。そして友野への支援強化。支援金の増額を経営陣に訴えて実現させ、スケートに専念できるように、と競技以外の面もサポートした。
 
 マネジメントに入っていない友野の負担を少しでも減らせるように、税理士を紹介したり、友野が着用するウエアに企業ロゴを入れる作業も小林さんが担った。契約初年度も友野からの依頼で部屋探しもサポートし、よりよい環境を提供。海外遠征に合わせ、社員からの応援メッセージを撮影・編集して友野に届けた。
 
 来年2月にオリンピックが控える今シーズンは、メディア対応の窓口を全て小林さんが担当する。友野がより競技に集中できるように、との思いからだ。

社員向けの所属契約発表を終えた友野一希=2024年8月(第一住建グループ提供)
井上 将志

この記事を書いた人

井上 将志 (いのうえ・まさし)

2003年共同通信入社。名古屋でプロ野球中日、フィギュアスケート、本社運動部でフィギュア、体操、東京五輪組織委員会を中心に担当。五輪は10年バンクーバーから夏冬計7大会を取材した。ジュネーブ支局時代は欧州を中心に世界各地をカバー。東京都出身。

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