フィギュアスケートのグランプリ（ＧＰ）ファイナルは４日、名古屋市のＩＧアリーナで開幕する。来年２月に控えるミラノ・コルティナ冬季五輪の前哨戦。３日は公式練習が始まり、今季限りで引退する前世界女王の坂本花織（さかもと・かおり）（シスメックス）は「去年は（３位で）悔しい結果だった。リベンジしたい」と２年ぶりの優勝に意欲を示した。

　女子は日本勢上位２人が３枠の代表争いで優位となる重要な一戦。今季ＧＰ２連勝の千葉百音（ちば・もね）（木下グループ）は安定感を維持。ともにトリプルアクセル（３回転半ジャンプ）が武器の渡辺倫果（わたなべ・りんか）（三和建装・法大）は好調、初出場で１７歳の中井亜美（なかい・あみ）（ＴＯＫＩＯインカラミ）は不安を残した。

　男子の鍵山優真（かぎやま・ゆうま）（オリエンタルバイオ・中京大）は代表最終選考会の全日本選手権（１９～２１日・東京）を見据え「自信をつけて勢いに乗っていく」。佐藤駿（さとう・しゅん）（エームサービス・明大）は４回転ルッツを着氷し、右足首故障からの復調を示した。

　ペアで３年ぶりの制覇を狙う三浦璃来（みうら・りく）、木原龍一（きはら・りゅういち）組（木下グループ）は息の合った動きを見せた。同時開催のジュニアは男子の中田璃士（なかた・りお）（ＴＯＫＩＯインカラミ）や女子で４連覇が懸かる島田麻央（しまだ・まお）（木下グループ）らが調整。第１日はペアや男子、ジュニア男女のショートプログラム（ＳＰ）を実施する。